本書は、一般社団法人日本ディープラーニング協会が主催するJDLA試験のうち「G検定」の最短一発合格を目指す方に向けての対策本です。
2023年2月現在、検定教科書において「ChatGPT」「Scaling Lawの再考」「Diffusion Model」といった2022年末までのトレンドをカバーした唯一の書籍です。
「G検定」は検定資格としては珍しく、在宅でインターネットを通じて受験をする形態をとります。また、2時間以内に約220 - 230問の問題を解く必要があり、AI関連の幅広い範囲の知識が問われる試験となっています。本書に書かれている合格メソッドを知らずに真っ向から勝負すると、時間をかけて学習したのにも関わらず試験に落ちてしまうということも考えられます。
社会人にとって時間は有限で非常に尊いものです。年に2-3度しかない試験で失敗して予定外の出費を避けるためにも、AIの知識を身につけるのはもちろんのこと、どのようにして、「G検定」に合格するのか、という観点についても本書で学んでいただければ幸いです。
本書では実際に著者が実践し、2日間(48.0h)でほぼ満点合格まで持っていくことができた実証済みのG検定合格メソッドを余す所なく公開いたします。
筆者は、G検定に合格するためには、「知識量」と「試験力」が必要であると考えます。まず、「知識量」を増加させるために最も効果的に得点の取れると筆者が考えるディープラーニング技術にフォーカスして解説いたします。
他書は高校数学の知識があることを前提に記載されているものばかりで、何年も算数や数学から離れている社会人に優しくなく、途中で諦めてしまいそうになります(筆者もそうでした)。本書では、ディープラーニングに至るまでに必要な数学の知識を、小学二年生の算数のレベルを前提にして解説に努めました。
また、本書で解説されないトピック(例えば、AIに関連する法律や人工知能の歴史など)についても、「試験力」を強化することで得点可能となります。
筆者の考えるG検定合格における「試験力」とは「暗記力」「速算力」「検索力」「判断力」の4つのことです。これらを短期間で効果的に伸ばしていくために、巻末に実際に出題された問題に類似する問題(覚えている範囲で恐縮です)を提供しますので、ぜひご活用下さい。
本書は「試験力」を重視していますので、合格を目指すのであれば、必ず紙とペンを用意し、実際に問題を解いていただけることを強く推奨いたします。実際の試験はWeb試験となりますので、受験までに225問のWeb模試で合格判定を出して自信を持って本番に臨んでいただければ幸いです。